【2023年版】事業再構築補助金は個人事業主も対象!実際の採択事例と補助額を解説 - みんなの補助金コンシェルジュ

【2023年版】事業再構築補助金は個人事業主も対象!実際の採択事例と補助額を解説

事業再構築補助金は個人事業主も対象です。採択事例と補助額の実例を解説します!

公開日:

更新日:

CONTENTS

事業再構築補助金は、2023年度(令和5年度)の事業再構築補助金
事業再構築補助金は、その名のとおり、新型コロナウイルス感染症に影響を受けた事業者が行う「事業の再構築」を支援するために2021年に新設された補助金です。
これまで事業再構築補助金は、「コロナ等で売上高が減少し業状が厳しい事業者」が対象とされており、全枠共通に「売上高等現象要件」が必須要件として設けられていました。
しかし、令和5年度から「売上高減少要件」は必須要件から撤廃。申請要件が緩和された形で公募が行われます。
事業再構築補助金は個人事業主も対象となっており、法人格を有しない個人であっても、事業再構築の必要性がある場合は申請が可能です。
今回は、申請者が“個人事業主”の場合の条件、補助額などをご紹介していきます。
上記で説明した通り、令和5年度は「通常枠」が「成長枠」に代わり、売上高減少要件が撤廃されています。その他令和5年度の事業再構築補助金の変更点などくわしくは以下の記事をご覧ください!

事業再構築補助金とは?

事業再構築補助金はコロナ禍に創設された補助金で、コロナ時代など変化する経済社会に対応するための事業再構築を支援してもらえる補助金です。
中小企業などが、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編などを行い、事業の再構築を図る際、その事業にかかった経費を最大1億円補助してもらえます。(新設されるグリーン成長枠の公募が開始すると補助上限額は1.5億円)
・新分野展開とは……主たる業種や事業を変更せずに、新しい製品の製造や、新しい商品、サービスを提供することで、新たな市場に進出すること。
・業態転換とは……今まで行っていた商品やサービスそのものは変えずに、製品などの製造方法の変更や、商品やサービスの提供方法を変更すること。
・事業転換とは……新たな製品の製造や、新たな商品、サービスを提供することにより、主たる業種を変更せずに、主たる事業を変更すること。
・業種転換とは……新たな製品の製造、新たな商品、サービスを提供することにより、主たる業種を変更すること。
・事業再編とは……会社法上の組織再編行為などを行い、新たな事業形態のもとに、新分野展開、事業転換、業種転換または業態転換のいずれかを行うこと。
※組織再編とは「合併」「会社分割」「株式交換」「株式移転」または「事業譲渡」などを行うことをいう。

たとえば「個人事業主」のこんな取り組みが事業再構築補助金に採択されています!


飲食店(個人事業主)の場合『採択事例』


夜間営業の「バル」を営んでいたがコロナの影響で売り上げが大幅に減少。
新規事業で「フルーツカレー」専門店を出店。
また、調理までの業務をセントラルキッチンに集約し多店舗展開できる体制を整備。昼業態を拡大することで、もともとターゲットとしていた女性顧客の獲得も狙う。

コンビニエンスストア(個人事業主)の場合『採択事例』


コンビニエンスストアを営んでいたが、急激に進む「高齢社会」に着目し、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を営んでいけるサポートとして、「生活サービス代行」の支援を開始。新たな市場を獲得し、低迷するコンビニ業に代わる収益の柱へ。

農業・林業の場合『採択事例』


ブドウ栽培・ワイン販売を行ってきたが、社会変化に対応するため、委託醸造から自社醸造の設立と運営へ。新しい産地のワインとして販売を行う。

ヘアサロンの場合『採択事例』



営業を行う「ヘアサロン」に子連れのお客さまが施術中に預けることができる託児所を併設する。
また、ヘアケアのほかにまつげ、ネイルのケアも行えるサロンへ。

事業再構築補助金の対象者は?

事業再構築補助金の対象となるのは、日本国内に本社を有する「中小企業者等」もしくは「中堅企業等」に限ります。
個人事業主は、この「中小企業者等」に当てはまります。
事業再構築補助金HP内で公開されている「補助対象者となる法人格の一覧」では、中小企業者の項目の中に、しっかり「個人事業主」と記載されています。

出典:事業再構築補助金ウェブサイト
ただし、個人事業主にかぎらず「対象要件」に当てはまっている必要があります。
中小企業者等(個人事業主含む)の場合は、資本金または従業員数の数が以下の表の数字以下となっている会社または個人とが対象となります。

業種資本金従業員数
(常勤)
製造業、建設業、運搬業3億円300人
卸売業1億円100人
サービス業
(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)
5,000万円100人
小売業5,000万円50人
ゴム製造業
(自動車または航空機用タイヤおよびチューブ製造業ならびに工業用ベルト製造業を除く)
3億円300人
ソフトウェア業または情報処理サービス業3億円300人
旅館業5,000万円200人
その他の業種(上記以外)3億円300人

個人事業主の補助額は?

では事業再構築補助金のくわしい補助額・補助上限額を見ていきましょう。
「個人事業主」は“中小企業者等”にあてはまるため、各枠の中小企業者等の補助額を見ます。
事業再構築金の「中小企業者等」が対象とされる各枠のくわしい補助額・補助率については以下の表をご覧ください。
従業員数ごとに補助額が異なる枠は、自社の従業員数に当てはまる補助額を確認します。
※表は「中小企業者等」の補助額・補助率のみを記載しています。

申請類型補助上限額補助率
成長枠中小企業者等、中小企業等ともに
【従業員数20人以下】
100万円~2,000万円
【従業員数21~50人】
100万円~4,000万円
【従業員数51~100人】
100万円~5,000万円
【従業員数101人以上】
100万円~7,000万円
1/2 (大規模な賃上げを行う場合2/3)
グリーン成長枠
(エントリー)
【従業員数20人以下】100万円~4,000万円
【従業員数21~50人】100万円~6,000万円
【従業員数51人以上】100万円~8,000万円
1/2(大規模な賃上げを行う場合2/3)
グリーン成長枠
(スタンダード)
100万円~1億円1/2(大規模な賃上げを行う場合2/3)
大規模賃金引上げ促進枠100万円~3,000万円1/2
産業構造転換枠中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数20人以下】
100万円~2,000万円
【従業員数21~50人】
100万円~4,000万円
【従業員数51~100人】
100万円~5,000万円
【従業員数101人以上】
100万円~7,000万円
※廃業を伴う場合は、廃業費を最大2,000万円上乗せ
2/3
最低賃金枠中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員数5人以下】
100 万円~500 万円
【従業員数6~20 人】
100 万円~1,000 万円
【従業員数21人以上】
100万円~1,500万円
3/4
物価高騰対策・回復再生応援枠中小企業者等、中堅企業等ともに
【従業員5人以下】
100万円~1,000万円
【従業員6~20人】
100万円~1,500万円
【従業員21~50人】
100万円~2,000万円
【従業員 51 人以上】
100 万円~3,000 万円
2/3
サプライチェーン強靭化枠1000万円~5億円1/2

参考:「事業再構築補助金第10回公募要領

まとめ

事業再構築補助金は個人事業主も申請可能です。
コロナ禍の緩和が進んでいる中でも、経済社会は依然として変化し続けています。
厳しい経済環境に適応できるよう、事業再構築に取り組みたい個人事業主の皆様は、ぜひ補助金の申請をご検討ください。
今後も事業再構築補助金に関する最新情報をお届けします。

事業再構築補助金のご相談をするには

事業再構築補助金は現在、第10回公募を行っています。申請開始は6月上旬予定となっています。
「どの枠を申請すればいいの?」「どのくらいの補助額が受け取れる?」などのささいなご相談も喜んでお受けいたします。下記のフォームよりお気軽にご相談ください。