2022年7月15日(金)にものづくり補助金の第10回公募の採択発表が行われました。
今回発表があった10次締切回は、令和4年度の初回の公募となり、9次締切回より大幅に要件や支援内容の見直しが行われています。
改新されたものづくり補助金10次締切回の採択結果はどのようになっているのか、くわしい結果や採択率、過去の採択結果についてもお話ししていきます。
目次
ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金は、“ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金”の略称です。
中小企業が生産性向上を目標に革新的な新商品や新サービスの開発、新しい生産方式などを行う際に、その事業に必要な設備投資を支援してもらえる補助金です。
2022年のものづくり補助金のテーマは「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」。
それにともない現在公募中の第10次締切回より要件や支援内容の見直しや拡充が行われました。
コロナによりデジタル化が急速に進んでいる社会に対応するための「デジタル枠」の新設。
さらに、デジタル、クリーンエネルギーに加え、人工知能、量子、バイオ、宇宙等の先端技術やイノベーションに関わる投資、さらには、「人」への思い切った投資を行うことにより、生産性を引き上げていく取組みに対し支援を行う「グリーン枠」の新設が行われています
その他、赤字など業況が厳しい中で生産性向上や賃上げなどに取り組む事業者を支援する.「回復型賃上げ・雇用拡大枠」の新設が行われます。
それにより、2022年のものづくり補助金は、以下の4つの申請類型により公募が行われます。
- 2022年のものづくり補助金の申請類型
- 通常枠
- 回復型賃上げ・雇用拡大枠
- デジタル枠
- グリーン枠
補助額・補助率
ものづくり補助金の補助額は、最大3,000万円。
それぞれ補助上限額は申請類型や枠によって異なります。くわしくは以下の表をご覧ください。
●補助上限額
一般型 [通常枠] 750万円~1,250万円
[回復型賃上げ・雇用拡大枠] 750万円~1,250万円
[デジタル枠] 750万円~1,250万円
[グリーン枠] 1,000万円~2,000万円
グローバル展開型 3,000万円
※従業員規模により補助上限の金額が異なります。
●補助率
一般型 [通常枠] 1/2 小規模事業者等 2/3
[回復型賃上げ・雇用拡大枠] 2/3
[デジタル枠] 2/3
[グリーン枠] 2/3
グローバル展開型 1/2 小規模事業者等 2/3
ものづくり補助金の申請はいつからいつまで?
公募開始日:令和4年5月12日(木) 17時
申請開始日:令和4年5月26日(木) 17時
申請締切日:令和4年8月18日(木) 17時
10次締切および過去の採択結果・採択率は?
ものづくり補助金10次締切の採択結果は、
【一般型】
応募数:4,224
採択数:2,584
採択率:約61%
【グローバル展開型】
応募数:70
採択数:28
採択率:40%
という結果になりました。
では、過去1次~10次までの採択結果・採択率をあわせて見てみましょう。以下の表をご覧ください。
締切回 | 類型 | 応募件数 | 採択件数 | 採択率 |
---|---|---|---|---|
1次 | 一般型 | 2,287 | 1,429 | 約62% |
2次 | 一般型 | 5,721 | 3,267 | 約57% |
3次 | 一般型 | 6,923 | 2,637 | 約38% |
4次 | 一般型 | 10,041 | 3,132 | 約31% |
グローバル展開型 | 271 | 46 | 約17% | |
5次 | 一般型 | 5,139 | 2,291
| 約45%
|
グローバル展開型 | 160 | 46 | 約29% | |
6次 | 4,875 | 2,326 | 105 | 約48% |
グローバル展開型 | 105 | 36 | 約34% | |
7次 | 一般型 | 5,414 | 2,729
| 約50%
|
グローバル展開型 | 93 | 39 | 約42% | |
8次 | 一般型 | 4,584 | 2,753 | 約60% |
グローバル展開型 | 69 | 27 | 約39% | |
9次 | 一般型 | 3,552 | 2,223 | 約63% |
グローバル展開型 | 61 | 24
| 約39% | |
10次 | 一般型 | 4,224 | 2,584 | 約61% |
グローバル展開型 | 70 | 28 | 40% |
ものづくり補助金の初回公募である1次では、採択率約62%という結果から始まり、
2次、3次と回を増すごとに徐々に応募件数も上がり採択率が下がっていきました。
一方で、5次までは下がっていた採択率が、5次以降、応募件数は半分ほどに下がり、令和3年度の公募分では採択率も徐々に上りました。
そして8次より1次の採択率と並び、60%を超え、9次の一般型の結果は約63%。最も高かった1次の採択率を超えました。
今回10次締切では採択率約61%と、8次以降60%以上をキープしています。
令和4年度のものづくり補助金の採択率はどうなる?
2次締切以降1度は下がっていった採択率が、令和3年度以降に、ふたたび上がっていった要因の1つとして、ものづくり補助金よりも補助額の高額な事業再構築補助金が創設されたことがあげられます。
この事業再構築補助金は、令和4年度も補助上限額を1・5億円まで引上げ引き続き公募を行っています。
比較的性質の似ている事業再構築補助金とものづくり補助金。
補助額が高額な事業再構築補助金への応募が寄せられていますが、ものづくり補助金も最大3,000万円と他の補助金と比較するとかなり高額な補助を受けることができます。
事業再構築補助金に総申請者件数2万件(第5回)もの応募が寄せられている中、ものづくり補助金がねらい目であるという考え方もできます。
まとめ
ものづくり補助金のこれまでの10次の採択率は、約61%という結果になりました。
ものづくり補助金の申請をご検討中の方は、事業再構築補助金が引き続き注目されている2022年がねらい目かもしれませんね。
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