ものづくり補助金は、令和3年度補正予算の成立を前提に、10次締切より、見直し・拡充が行われました。
10次締切回の申請受付は終了し、11次締切回の公募が開始されました。2022年5月26日(木)申請開始とされています。
昨年度話題となった2021年に公募されたコロナ対応の特別枠「低感染リスク型ビジネス枠」は、2022年2月8日締切の申請受付は9次締切をもって終了しました。
10次締切以降は、「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」を目的とし、コロナ禍によりデジタル化が急速に進んでいる社会の変化の兆しに対応するための枠や、業状が厳しい事業者に対応するための枠など、新たな枠が複数創設されています。
さらに、補助対象事業者の見直し、拡充や通常枠での補助上限額の見直しなどが行われます。
今回は、2022年のものづくり補助金はどのような内容で公募が行われているのか、見直しや拡充が行われた点、新設される申請類型など概要を解説していきます。
2022年、「ものづくり補助金」の11次締切回の申請開始は2022年5月26日(木)予定となっており、日にちが迫ってきています。
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目次
ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者などが「新商品の試作品開発をしたい」「あらたな生産ラインを導入したい」などの革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行う際に必要な設備投資を補助してもらえる補助金です。
それにより今後直面するであろう制度変更に対応する目的があります。
(制度変更=働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入など)
基本要件
- 1.事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加すること
- 2.給与支給総額を年率平均1.5%以上増加すること
- 3.事業場内最低賃金 (事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上 の水準にすること
※通常枠の【基本要件】を基準とし、他の申請類型には追加の要件があります。
ものづくり補助金についての概要、申請内容についての詳細は公式サイトをご覧ください。
2022年のものづくり補助金のテーマは「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」。
それにともない現在公募中の第10次締切回より要件や支援内容の見直しや拡充が行われました。
コロナによりデジタル化が急速に進んでいる社会に対応するための「デジタル枠」の新設。
さらに、デジタル、クリーンエネルギーに加え、人工知能、量子、バイオ、宇宙等の先端技術やイノベーションに関わる投資、さらには、「人」への思い切った投資を行うことにより、生産性を引き上げていく取組みに対し支援を行う「グリーン枠」の新設が行われます。
その他、赤字など業況が厳しい中で生産性向上や賃上げなどに取り組む事業者を支援する.「回復型賃上げ・雇用拡大枠」の新設が行われます。
これらを踏まえて、2022年のものづくり補助金は、以下の申請類型により公募が行われます。
- 2022年のものづくり補助金の申請類型
- 【一般型】
- 通常枠
- 回復型賃上げ・雇用拡大枠
- デジタル枠
- グリーン枠
- 【グローバル展開型】
2022年、あたらしくなったものづくり補助金は現在11次締切回の公募中。
申請開始は、2022年5月26日(木)を予定されています。
公募開始:2022年5月12日(木) 17時~
申請受付:2022年5月26日(木) 17時~
応募締切:2022年8月18日(木) 17時
1.従業員規模に応じた補助上限額の設定
限られた政策資源で、最低賃金引上げを含めた賃上げの原資となる付加価値を創出する事業者を支援するため、これまで一律1,000万円としていた通常枠の補助上限額を従業員の規模に応じて通常枠の補助上限額が見直しされました。
- 従業員数21人以上:1,250万円
- 従業員数6~20人:1,000万円
- 従業員数5人以下:750万円
となります。
通常枠のそれぞれくわしい補助額・補助率は以下のとおりです。
補助上限額・補助率 | |||
---|---|---|---|
従業員規模 | 補助上限金額 | 補助率 | |
9次締切まで | 10次締切以降 | ||
5人以下 | 1,000万円 | 750万円以内 | 【中小企業】1/2以内 【小規模事業者、再生事業者】2/3以内 |
6人~20人 | 1,000万円以内 | ||
21人以上 | 1,250万円以内 |
1.従業員規模に応じた補助上限額の設定
2022年の「10次締切」より、ものづくり補助金は、補助対象事業者の見直しや拡充が行われています。
1.補助対象事業者に、資本金10億円未満の「特定事業者」が追加
令和3年8月に一部が施行された「産業競争力強化法等の一部を改正する法律」において、中小企業から中堅企業への成長途上(規模拡大パス)にある企業群の支援を目的として、中小企業等経営強化法等に新たな支援対象類型(特定事業者)が創設されました。
これにともない、2022年10次締切より、ものづくり補助金の補助対象事業者にも資本金10億円未満の「特定事業者」が追加されます。
中小企業者 | |||
---|---|---|---|
業種 | 中小企業者(いずれかを満たす) | ||
資本金額 | 従業員数 | ||
製造業等 | 3億円以下 | 300人以下 | |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 | |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 | |
小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
特定事業者 | |||
---|---|---|---|
業種 | 今回追加する対象者(両方を満たす) | ||
資本金額 | 従業員数 | ||
製造業等 | 10億円未満 | 500人以下 | |
卸売業 | 400人以下 | ||
サービス業 | 300人以下 | ||
小売業 |
2.再生事業者を対象とした加点を行うとともに、補助率を2/3に引き上げ
再生事業者(中小企業再生支援スキームに則り再生計画を策定する事業者を想定)を対象として、加点により採択を優遇するとともに、補助率を2/3に引き上げて支援されます。
一定の場合に返還要件を免除される予定です。(詳細の要件は現在検討中とのこと)
3.回復型賃上げ・雇用拡大枠の新設
業況が厳しい事業者に対して、賃上げ・雇用拡大に取り組むための生産性向上を支援する「回復型賃上げ・雇用拡大枠」があらたに創設され、補助率を2/3に引き上げて支援されます。
対象者
通常枠の要件に加え、補助金への応募申請時に、前年度の事業年度の課税所得がゼロである事業者が支援対象となります。
(この追加の要件についての詳細は、現在検討中とのこと)
4.デジタル枠の新設
DX(デジタル・トランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービスの開発や、デジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者を対象に、補助率を2/3に引き上げた「デジタル枠」が新設されました。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは
DXは「デジタルトランスフォーメーション」は、これまで人手がかかっていた作業の効率化、自動化を図る「デジタル化」にとどまらず、デジタル技術やデータを駆使して社会や暮らし全体がより便利になるよう大胆に変革していく取り組みを指します。
対象事業者
通常枠の要件に加え、以下の追加要件にあてはまる事業者が対象です。
- 1.DXに資する革新的な製品・サービスの開発やデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業計画を策定していること
- 2.経済産業省が公開する「DX推進指標」を活用して、DX推進に向けた現状や課題に対する認識を共有する等の自己診断を実施するとともに、自己診断結果を独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に対して提出すること
(追加要件の詳細については現在検討中とのこと)
5.グリーン枠の新設
温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発や炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者を対象に「グリーン枠」を新設し、補助上限額や補助率が引き上げられます。
対象事業者
通常枠の要件に加え、以下の追加要件に当てはまる事業者。
- 1.次の(1)または(2)に該当する事業であること
- (1)温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発
- (2)炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供の方法の改善
- 2.3~5年の事業計画期間内に、事業場単位または会社全体での炭素生産性を年率平均1% 以上増加する事業であること。
- 3.これまでに自社で実施してきた温室効果ガス排出削減の取組の有無(有る場合はその具体 的な取組内容)を示すこと
グリーン枠の補助上限額・補助率
グリーン枠のは従業員規模によっては、通常枠よりも補助上限額や補助率が引上げられます。
くわしくは以下の表をご覧ください。
従業員規模 | 補助上限金額 | 補助率 |
---|---|---|
5人以下 | 1,000万円以内 | 2/3以内 |
6人~20人 | 1,500万円以内 | |
21人以上 | 2,000万円以内 | |
今回は、2022年のものづくり補助金の大まかな概要をご説明しました。
2022年、あたらしくなった「ものづくり補助金」の2度目の公募11次締切の申請開始は2022年5月26日(木)とされており、公募開始までもう間もなくとなりました。
申請をご検討される方は、申請内容や必要書類など、はやめに準備に取り掛かることをおすすめします。
2022年5月26日(木)とされている11次締切回。
「申請を検討しているけれど、そもそも要件にあてはまるのかわからない」
「どの枠で申請すればいいの?」
「採択される自信がない」
「申請にあてる時間がない」
など、さまざまなお困りごとがあるのではないでしょうか。
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