令和4年度版の小規模事業者持続化補助金は、特別枠を複数新設し公募が行われます。
さらに、特別枠の補助上限額を最大100万円から200万円まで引上げられることが話題となっています。
そんな小規模事業者持続化補助金ですが、先日一般型の公募要領が公開されました。
申請受付開始は3月29日(火)となります。
今回は、いよいよ改新した申請内容での申請受付が始まる小規模事業者持続化補助金の具体的な申請内容など、公募要領を見ながらわかりやすく解説していきたいと思います。
目次
小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者などが今後直面する制度変更などに対応し、持続的な経営を可能とするために取り組む販路開拓などに必要な経費の一部を補助してもらえる補助金です。
「今後直面する制度変更」というのは、たとえば働き方改革や被保険者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入などが考えられます。
それらに対応できる販路開拓をするために、この小規模事業者持続化補助金を活用することができます。
それにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者などの生産性向上と持続的発展を図ることが目的とされています。
申請類型
小規模事業者持続化補助金は、第8回受付締切分より、通常枠の他に5つもの特別枠が新設されます。特別枠は、それぞれの枠の要件に当てはまる場合、通常枠が最大50万円のところ、100~200万円まで補助額が引き上げられます。
それぞれどんな枠なのか、解説していきます。
通常枠
小規模事業者持続化補助金の一般的な枠となります。
補助上限額は、50万円
賃金引上げ枠
販路開拓の取り組みに加え、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上である小規模事業者が対象となります。
※赤字事業者は、補助率 3/4に引上げるとともに加点を実施されます。
補助上限額は、200万円
卒業枠
販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし小規模事業者の従業員数を超えて事業規模を拡大する小規模事業者が対象となります。
補助上限額は、200万円
後継者支援枠
販路開拓の取り組みに加え、アトツギ甲子園においてファイナリストに選ばれた小規模事業者が対象となります。
補助上限額は、200万円
創業枠
産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業の支援」を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者が対象となります。
補助上限額は、200万円
インボイス枠
免税事業者であった事業者が、新たにインボイス発行事業者として登録し、販路開拓に取り組む小規模事業者が対象となります。
補助上限額は、100万円
申請期間はいつからいつまで?
令和元年・令和3年度補正予算 小規模事業者持続化補助金(一般型)
申請受付開始
2022年3月29日(火)から
申請受付締切
第 8回:2022年6月3日(金)まで
第 9回:2022年9月中旬
第10回:2022年12月上旬
第11回:2023年2月下旬
補助対象者は?
小規模事業者持続化補助金の補助対象者は、以下の表にあてはまる法人、個人事業、特定非営利活動法人です。
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 常時使用する従業員の数 5人以下
- サービス業のうち宿泊業・娯楽業 常時使用する従業員の数 20人以下
- 製造業その他 常時使用する従業員の数 20人以下
申請要件
- 通常枠
- 1.資本金又は出資金が5億円以上の法人に直接又は間接に100%株式保有されて いないこと(法人のみ)
- 2.直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超え ていないこと
- 3.本補助金の受付締切日の前10か月以内に、持続化補助金(一般型、低感染リス ク型ビジネス枠)で採択されていないこと
賃上げ引上げ枠
- 通常枠の申請要件に加え、補助事業の終了時点において、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上であること。
卒業枠
- 補助事業の終了時点において、常時使用する従業員の数を増やし、小規模事業者の従業員数を超えて規模を拡大すること。
後継者支援枠
- 申請時において、「アトツギ甲子園(※)」のファイナリストになった事業者であること。
創業枠
- 産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を公募締切時から起算して過去3か年の間に受け開業した事業者であること。
-
インボイス枠
- 2021年9月30日から2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者であったまたは免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、インボイス(適格請求書)発行事業者の登録が確認できた事業者であること。
補助額・補助率は?
今回公開された小規模事業者持続化補助金での新しい枠の新設。
最大補助額は、通常枠のなんと4倍の200万円です。
今後の小規模事業者持続化補助金も、引き続き注目の補助金の1つとなりそうですね。
申請類型 | 補助上限額 | 補助率 |
---|---|---|
通常枠 | 50万円 | 2/3 (成長・分配強化枠の一部の類型において、赤字事業者は3/4) |
賃金引上げ枠 | 200万円 | |
卒業枠 | 200万円 | |
後継者支援枠 | 200万円 | |
創業枠 | 200万円 | |
インボイス枠 | 100万円 | |
補助対象経費
補助対象科目 | 具体例 |
---|---|
(1)機械装置等費 | 製造装置の購入など |
(2)広報費 | 新サービスを紹介するチラシ作成・配布、看板の設置など |
(3)ウェブサイト関連費 | ウェブサイトやECサイト等を構築、更新、改修するために要する経費 |
(4)展示会等出展費 | 展示会・商談会の出展料など |
(5)旅費 販路開拓 | (展示会等の会場との往復を含む)などを行うための旅費 |
(6)開発費 | 新商品・システムの試作開発費など(販売商品の原材料費は対象外) |
(7)資料購入費 | 補助事業に関連する資料・図書など |
(8)雑役務費 | 補助事業のために雇用したアルバイト・派遣社員費用 |
(9)借料 | 機器・設備のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの) |
(10)設備処分費 | 新サービスを行うためのスペース確保を目的とした設備処分など |
(11)委託・外注費 | 店舗改装など自社では実施困難な業務を第3者に依頼(契約必須) |
申請方法
小規模事業者持続化補助金の申請は、電子申請または郵送により提出します。
※商工会・商工会議所地区ごとに申請先が異なるため、ご注意ください。
電子申請に際しては、補助金申請システム(名称:Jグランツ)の利用になります。Jグランツを利用するにはGビズIDプライムアカウントの取得が必要です。
アカウントの取得には数週間程度を要しますので、 早めの登録をおすすめします。
GビズIDの取得方法については、以下の記事をご覧ください。
申請の流れ
1.申請に必要な書類「応募時提出資料・様式集」を確認の上、作成する。
↓
2.補助金事務局等に申請をする前までに、「経営計画書」および「補助事業計画書」(様式2・3)の写し、希望する枠や加点等に関する書類等を地域の商工会・商工会議所窓口(開設時間はお近くの商工会・商工会議所にご確認ください)に提出し、「事業支援計画書」(様式4)の作成・交付を受けます。
↓
3.後日、地域の商工会・商工会議所が「事業支援計画書」(様式4)を発行。
↓
4.受付締切(郵送:締切日当日消印有効)までに、必要な提出物を全て揃え、補助金事務局まで電子申請(単独申請のみ対象)または郵送により提出してください。(持参・宅配便での送付は不可)
電子申請の申請先
商工会地区
所在地ごとに郵送先が異なります。くわしくは公募要領をご覧ください。
商工会議所地区
〒151-8799
代々木郵便局留め 【一般型】商工会議所地区
小規模事業者持続化補助金事務局
申請書の郵送による提出先
現在準備中(公開され次第、ご紹介いたします)
まとめ
令和元年・令和3年度補正予算の小規模事業者持続化補助金が、いよいよ3月29日(火)より、申請受付開始です。
あらたに特別枠が複数創設され、補助上限額も200万円まで引き上げられ2022年も注目の小規模事業者持続化補助金。
申請を検討されている方は、どの枠の要件にあてはまるのかなどの確認をし、はやめの申請準備にとりかかりましょう。
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