現在申請の受付開始を控えているIT導入補助金とものづくり補助金ですが、その2つの補助金、併用して受け取ることはできるのでしょうか。
まず、対象となる経費が異なる別の事業であれば、併用は可能とされています。
では、今回はIT導入補助金とものづくり補助金の併用はできるのか、どんなケースであれば併用可能なのか、それぞれの特徴を見ながら解説していきましょう。
目次
IT導入補助金2022とは?
IT導入補助金2022とは?
2022年(令和4年度)も公募が行われる予定のIT導入補助金2022は、中小企業・小規模事業者などが自社の課題やニーズに合ったITツール(ソフトウェア、サービスなど)を導入するための事業費などにかかる経費の一部を補助してもらえます。
それにより、中小企業・小規模事業者などの生産性向上を図る目的があります。2022年のIT導入補助金は、インボイス制度への対応も見据えたITツールの導入補助に加え、パソコンなどのハード購入補助、クラウド利用料を2年分まとめて補助などを行い、企業間取引のデジタル化への支援を強化する方針とのこと。
通常枠とデジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入型・複数社連携IT導入類型)の2つの枠で公募が行われます。
また、注目すべき点は、IT導入補助金は2021年の公募まで、パソコンの購入は経費の対象外でしたが、(レンタルは一部可)、2022年よりパソコンの購入も対象となりました。
補助額・補助率
●補助率
(1)基盤導入経費:1/2~3/4(デジタル化基盤導入類型と同様)
(2)消費動向等分析経費:2/3 、(3)事務費、専門家費:2/3
●補助上限額
(1)+(2)⇒3,000万円、(3)⇒((1)+(2))×10%
事例
ITツールの導入といっても、業種によって様々なものがあります。
イメージしやすいよう、以下の事例をご覧ください。
介護施設
訪問介護担当ヘルパーの勤務管理と請求業務効率化のためのツールを導入。
事務作業時間削減に加え、介護サービスの質も向上。
卸売・小売業
日々変動する仕入れ価格、需要をITツールを活用し集計・分析。
後継者問題にも取り組む。売上の多い得意先の需要予測や仕入れ単価の推移、最適な仕入先の選定など、売上に直結するデータを収集が可能となる。
医療
日々変動する仕入れ価格、需要をITツールを活用し集計・分析。
後継者問題にも取り組む。売上の多い得意先の需要予測や仕入れ単価の推移、最適な仕入先の選定など、売上に直結するデータを収集が可能となる。
宿泊業
複数の宿泊予約サイトへ掲載する情報を一元管理できるシステムを導入。
情報更新作業にかかる時間が削減され、顧客対応に注力できる。
建設業
建築3次元CADを導入し、お客様への提案力・訴求力が格段に向上。
受注までのスピードも上がり、売上・粗利が改善。
製造業
PRAツールの導入により、売上管理業務を自動化。
導入後、一日の業務時間を削減。
補助対象者
通常枠・デジタル化基盤導入枠〔デジタル化基盤導入型〕の対象者
中小企業・小規模事業者等(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)
デジタル化基盤導入枠〔デジタル化基盤導入型〕の対象者
- 商工団体等
- (例)商店街振興組合、商工会議所、商工会、事業協同組合 等
- 当該地域のまちづくり、商業活性化、観光振興等の担い手として事業に取り組むことができる中小企業者または団体
- (例)まちづくり会社、観光地域づくり法人(DMO) 等
- 複数の中小企業・小規模事業者により形成されるコンソーシアム
IT導入補助金の申請開始はいつからいつまで?
IT導入補助金2022の公募開始および申請開始日はまだ公表されていません。
正式に公表され次第改めてご紹介いたします。
だいたいいつ頃開始されるのか、過去の申請開始日をもとに、予測した記事も参考にご覧ください。
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ものづくり補助金とは?
ものづくり補助金は、“ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金”の略称です。
中小企業が生産性向上を目標に革新的な新商品や新サービスの開発、新しい生産方式などを行う際に、その事業に必要な設備投資を支援してもらえる補助金です。
先日終了した第9次締切までは、一般型、グローバル展開型、ビジネスモデル構築型にわかれ公募が行われました。
令和3年度補正予算の成立にともない、現在公募中で2022年3月15日申請開始予定の10次締切より申請類型や要件などが大幅に拡充、見直しが行われるています。
2022年のものづくり補助金の概要については以下の記事をご覧ください。
対象者事業者は?
ものづくり補助金の基本的な対象要件は(通常枠)以下のとおりです。
※通常枠の【基本要件】を基準とし、他の申請類型には追加の要件があります。
ものづくり補助金についての概要、申請内容についての詳細は公式サイトをご覧ください。
補助額・補助率
●補助上限額
一般型 [通常枠] 750万円~1,250万円
[回復型賃上げ・雇用拡大枠] 750万円~1,250万円
[デジタル枠] 750万円~1,250万円
[グリーン枠] 1,000万円~2,000万円
グローバル展開型 3,000万円
※従業員規模により補助上限の金額が異なります。
●補助率
一般型 [通常枠] 1/2 小規模事業者等 2/3
[回復型賃上げ・雇用拡大枠] 2/3
[デジタル枠] 2/3
[グリーン枠] 2/3
グローバル展開型 1/2 小規模事業者等 2/3
ものづくり補助金の申請はいつからいつまで?
- 公募開始 令和4年2月16日(水) 17時
- 申請開始日 令和4年3月15日(火) 17時
- 申請締切 令和4年5月11日(水) 17時
ものづくり補助金の申請についてのご相談やお問い合わせは以下のフォームよりご送信ください!
IT導入補助金とものづくり補助金は異なる事業での申請であれば併用は可能!
IT導入補助金とものづくり補助金にかぎらず、同一事業での補助金の併用は認められません。
反対に、IT導入補助金も、ものづくり補助金も、対象となる経費が異なる事業での申請であれば他の補助金との併用は可能とされています。
そもそもIT導入補助金は、バックオフィス効率化のためのITツールの導入、ものづくり補助金は、新製品開発のための設備導入、システム構築、とそれぞれ交付の目的も異なります。
つまり、IT導入補助金と、ものづくり補助金の2つの申請を考えている場合、ものづくり補助金で申請した経費とは、異なる事業での経費をIT導入補助金で申請する。
といったやりかたであれば併用は可能ということです。
IT導入補助金とものづくり補助金の併用が可能と予想される例
宿泊業を運営しているが、コロナの影響で売上が大きく減少。
売上拡大を狙い、ネットの宿泊予約掲載を増やし、宿泊業ならではの商品販売のため新商品の開発に取り組む計画を策定。
複数の宿泊予約サイトへ掲載する情報を一元管理できるシステムの導入にIT導入補助金を使い、新商品の開発にものづくり補助金を使う。
まとめ
IT導入補助金とものづくり補助金の併用についてご紹介しました。
IT導入補助金、ものづくり補助金をうまく併用することができれば、さらなる事業の拡大や、改善が可能となります。
※併用は可能ですが、補助金は申請を行い、厳重な審査が行われ、採択された場合のみ受け取ることができます。かならずしも受給できるものではありませんので、ご注意ください。
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