日々襲いかかってくる会社のWebサイトやシステムへのハッキングやクラッキングなどの攻撃。
セキュリティをいくら強化したとはいえ、「攻撃」を完璧に防ぐというものは実に困難です。
ハッカーなどによる「攻撃」は常にバージョンアップを重ねることで、古いセキュリティは次々と突破されます。
そんな、対応が非常に困難をきわめる「セキュリティ対策」は「機密性」「安全性」「可用性」を同時に維持しなければなりません。
対策にはコストが発生し、会社への負担は日々増加します。
もちろん、セキュリティーの対策をしなければ、いつしか大きな損害を受けます。
そのような「セキュリティー対策」をする場合に利用できるのが「サイバーセキュリティ対策促進助成金」です。
1. サイバーセキュリティ対策促進助成金とは
「サイバーセキュリティ対策促進助成金」とはサイバーセキュリティ対策を実施するために必要となる機材等の導入に関わる経費を助成します。
たとえば、統合型アプライアンス(UTM等)・ネットワーク脅威対策製品(FW、VPN、不正侵入検知システム等)となります。
ただし対象事業者の条件として、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施している SECURITY ACTIONの2段階目(★★二つ星)を宣言している都内の中小企業者・中小企業団体、となりますので注意が必要です。
2. 対象となる事業者
助成対象事業者は、都内の中小企業者・中小企業団体及び、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施している SECURITY ACTIONの2段階目(★★二つ星)を宣言している企業です
SECURITY ACTIONに関しては下記リンクよりご確認ください。
(1)公社が実施する節電診断
(2)クール・ネット東京が実施する省エネ診断
(3)クール・ネット東京が実施する「地域の多様な主体と連携した中小規模事業所省エネ支援事業」において、省エネサポート事業者が交付決定を受けて実施する省エネコンサルティング
3. 対象となる経費
今回の肝となる経費については、次に上げる「セキュリティ関連の機材・クラウドサービス」などとなります。
- 統合型アプライアンス(UTM等)
- ネットワーク脅威対策製品(FW、VPN、不正侵入検知システム等)
- コンテンツセキュリティ対策製品(ウィルス対策、スパム対策等)
- アクセス管理製品(シングル・サイン・オン、本人認証等)
- システムセキュリティ管理製品(アクセスログ管理等)
- 暗号化製品(ファイルの暗号化等)
- サーバー(最新のOS塔載かつセキュリティ対策が施されたものに限る)
- 標的型メール訓練
となっております。
(引用:公益財団法人 東京都中小企業振興公社)
4. スケジュール
交付決定日や助成対象期間等は申請時期によって下記のとおりになります。
※申請には予約が必要です。予約受付期間に申請の予約をしてください。
- 補助金交付申請(中小企業事業者)
- 審査等(コンサルタント会)
- 交付決定通知の発行(コンサルタント会)
- 対策の実施・費用の支払い(中小企業事業者)
- 実績報告書・精算払請求書(中小企業事業者)
- 確認、補助金の交付(コンサルタント会)
期 | 予約受付 | 申請受付 期間 | 交付 決定日 (予定) | 助成対象 期間 | 完了報告書 提出期限 |
---|---|---|---|---|---|
5月 募集 | 令和3年 5月6日(木) ~11日(火) | 令和3年 5月17日(月) ~20日(木) | 令和3年 7月1日(木) | 交付決定日 ~令和3年 10月31日(日) | 令和3年 11月12日(金) |
9月 募集 (予定) | 令和3年 9月6日(月) ~9日(木) | 令和3年 9月13日(月) ~16日(木) | 令和3年 11月1日(月) | 交付決定日 ~令和4年 2月28日(月) | 令和4年 3月14日(月) |
1月 募集 (予定) | 令和4年 1月11日(火) ~14日(金) | 令和4年 1月18日(火) ~21日(金) | 令和4年 3月1日(火) | 交付決定日 ~令和4年 6月30日(木) | 令和4年 7月14日(木) |
助成金予算の執行状況により、助成金の申請受付を早期終了する場合がある点も注意したいところです。
5.助成金額
助成額は以下のとおりです
助成対象経費の1/2以内
助成上限額 1,500万円(下限額 30万円)
※標的型メール訓練に関しては別途規定があります。
6. 申請方法
申請には事前の電話予約が必要となります。
書類を用意し、期間内に電話で予約となります。
募集に必要な申請書類等は公式サイトをご覧ください。
7. まとめ
セキュリティ対策に悩みつつも、なかなか機材の導入に踏み切れない、そんな企業は多いはずです。
もちろん万全な対策はしているつもりかとは思います。
ところが攻撃相手は、そのスキを狙って攻撃してきます。
今回紹介しました「サイバーセキュリティ対策促進助成金」はそんな、緊急時に備え実施しておいて損はない助成金です。
同時に「SECURITY ACTION」の宣言を行い、万全なセキュリティー対策が行えれば、会社への負担や損害を未然に防ぐことが可能です。