高齢化社会を迎え、多くの職場に高齢者の方々が働いております。
内閣府によりますと、2017年時点での「労働力人口に占める65歳以上の恒例者の比率」は12.2%となっております。
参照:内閣府
高齢者に負担をかけ、万が一大きな事故があっては大変です。
そのような状況をふまえ「高齢者が安心・安全に働ける場を提供したい」と考える企業は多いのではないでしょうか。
しかし、そのための対策費用が……
そんな際に「エイジフレンドリー補助金」は利用できる補助金です。
1. エイジフレンドリー補助金とは
エイジフレンドリー補助金は、近年の⾼齢者の労働災害が増えている現状を踏まえ、職場環境の改善に要した費⽤の⼀部を補助する補助金です。
とくに、新型コロナウイルス感染症予防が特に必要となる、社会福祉施設、医療保健業、旅館業や飲⾷店等の接客サービス業等では、対⼈業務を簡素化できる設備改善や作業改善が望まれています。
本補助金を活用し、⾼齢者が安心・安全に働けるよう、⾼齢者にとって危険な場所や負担の⼤きい作業を解消し、働きやすい職場環境をつくっていくことが目的です。
2. 対象となる事業者
対象となる事業者は、次に上げる項目に該当する事業者です。
(1)高年齢労働者(60歳以上)を常時1名以上雇用している
(2)次のいずれかに該当する事業者であること
(3)労働保険に加入している
※そのほか支給決定に当たって審査があるとのことです。
3. 対象となる対策
では、具体的にどのような対策を行えばよいのでしょうか。
次にあげる対策に要した費用が対象となるようです。
- 身体機能の低下を補う設備・装置の導入
- 働く高齢者の健康や体力の状況の把握等
- 高年齢労働者の特性に配慮した安全衛生教育
- その他、働く高齢者のための職場環境の改善対策
また、高齢者に対する新型コロナウイルス感染防止対策を行い、安心して働ける対策を行った場合にも補助対象となります。
4. スケジュール
令和3年の申請の期間は以下のとおりです。
申請期間:令和3年6⽉11⽇〜令和3年10⽉末⽇
- 補助金交付申請(中小企業事業者)
- 審査等(コンサルタント会)
- 交付決定通知の発行(コンサルタント会)
- 対策の実施・費用の支払い(中小企業事業者)
- 実績報告書・精算払請求書(中小企業事業者)
- 確認、補助金の交付(コンサルタント会)
交付決定額が予算額に達した場合、申請期間中であっても受付を締め切るとのことなので、早めの申請をおすすめします。
5.補助金額
補助金額は次の通りとなっております。
補 助 率:1/2
上 限 額:100万円(消費税を含む)
注意しなければならないのが、全ての申請者に交付されるわけではないということです。
事業場規模、⾼年齢労働者の雇⽤状況等を審査したうえで交付されます。
6. 申請方法
申請方法は「様式」に必要事項を記載し提出します。
「様式」の書類は公式サイトからダウンロードします。
詳しくは公式サイトを御覧ください。
7. まとめ
エイジフレンドリー補助金は、職場の高齢者のため、安心・安全に働く環境を整備するためのための補助金です。
また、高齢者に対する新型コロナウイルス感染防止対策も含まれます。
高齢者が安心して働ける職場を提供することで、事故を未然に防ぎ、結果的に企業の評価を高めることにも繋がります。
是非このエイジフレンドリー補助金を活用できればと思います。